愛媛県西条市内で10月に開催される祭礼。
だんじり(屋台ともいう)、みこし、太鼓台が神社に奉納される。江戸時代から300年も続いているというこの祀り。
市内で奉納されるだんじりなどの台数は150台を越える。
当サイトでは特に、伊曽乃神社の例大祭を中心に”西条まつり”を紹介している。伊曽乃神社例大祭に奉納するだんじり・みこしは81台と、ひとつの神社に奉納される御輿の数としては他に例のない大きな祭りである。
■伊曽乃神社例大祭の見どころ紹介
・10月初旬~14日 準備
だんじり組立。
毎年10日前後の日曜日に組み立てるところが多い。
完成後各町内で試し担きするのを見られる可能性もある。
またこの日、他の神社数ヶ所でのだんじり奉納がある。
市内あちこちでだんじりやその収納庫が見られる。
・10月14日 前夜祭
前夜祭として夕方あたりからだんじり運行が見られる。
見どころは、JR伊予西条駅前~商店街付近のほか各だんじり周辺。(午後6時~9時頃)
・10月15日 宮だし
午前2時頃より伊曽乃神社へ集合し、神様をお迎えする。
午前0時~3時くらいにだんじり各所から出発。
伊曽乃神社へ向かう道中の北ノ丁通りが連なるだんじりで活気にあふれる。
祭りの始まりを喜び合う提灯をつけた威勢のよいだんじりが、 伊曽乃神社参道の石階段を担ぎ上げるのも見所のひとつ。(~午前6時頃まで)
・10月15日 自由行動
宮だし後各だんじり自由行動。市内中心部各地でだんじり・みこしが見られる。(午後6時くらいまで)
JR伊予西条駅前や、商店街周辺などで御花集め。市内を散策していると偶然に出会わすだんじり・みこしが楽しめる。
七泰会や川人会、みこしの集まりなどもある。
・10月16日 御旅所
午前1時頃よりお旅所(大町常心)で神様をお迎えする。
お旅所へ向かう道中の北ノ丁~国道11号線を越え~常心通りにだんじりが連なる。
100個を越える提灯に蝋燭(ロウソク)を灯して次々と入場し、奉納する場面はあまりにも勇ましい。
そして奉納を終えた約80台のだんじりがまわりを取り囲む中、4台のみこしが奉納に走り込む。
提灯を揺らし金糸を光られ乱舞する様子はまさに豪華絢爛。まつりのピークを迎える。(~午前5時頃まで)
午前5時に御旅所より番号札をつけただんじりは、順番通りに行列となり御殿前へ向かう。
ここより統一行動の始まり。
統一行動:白い糸の房をたくさんつけた黒い服装の「鬼頭(おにがしら)」*1による「定め書」*2の規則の下、本町、御殿前、神拝、玉津などを経て宮入りまで、古くからの決まった経路を運行する。
・10月16日 御殿前~
午前7時頃~10時頃。御殿前でだんじりを「差し上げ」*3奉納。お堀を渡る細い道を次々とだんじりがすれ違い、水面に映るだんじりが風景に融け込む。お堀の周りを取り囲むようにだんじりが並ぶと、低い太鼓の音を響かせながら4台のみこしが走り込んでくる。
整列するだんじりの前を激しい速度で走り込む。大きな白い房を振り乱し、柳の木と重なり綺麗な金糸が堀に映る。
その後、各所お神楽をまわる「おともだんじり」*4と「神輿」*5が到着。
・10月16日 玉津
室川の両岸にだんじりが並ぶ中、玉津校区の3だんじりの玉津橋上でだんじりの差し上げを魅せる。
・10月16日 宮入
加茂川での宮入。統一行動の終点。(午後4時頃~6時頃)
神戸(かんべ)地区以外のだんじり65台は土手に整列して見守る中、一日お供した”本町お供だんじり”とも別れ、「神輿」と神社のお膝元神戸地区のだんじり11台が合図と共にいっせいに川へ入る。
川を渡り神社へ帰ろうとする神輿が川を渡りきったとき祭りは終わる。神輿との別れを名残惜しむかのように取り囲むだんじりと繰り広げられる様は唯一無二の最高に美しい光景である。
・10月16日 後夜祭
祭りが終わった後、各地区へ帰る。
最後を惜しみ、西条駅前、予土線、お堀端あたりに集まるだんじりも多い。午後7時~9時頃
特に近年は、提灯をつけただんじり・みこしが堀に映る姿が美しいお堀端(御殿前)が人気。